静乃と新治 第二部 ～襲撃の後
それから一時間後、静乃と新治は龍之介と共に破壊された屋敷の最上階にいた。
贅の限りを尽くされた龍之介の寝室は見るも無惨な様子になっていた。
無言で佇む龍之介、メイドたちの誰もが無言でその場に立ち尽くしていた。
周りでは情報収集班がせわしなく行き来している。
報告します！
佇む龍之介に神崎が走り寄る。
襲撃の被害状況ですが迎撃に出た堀部と川浪が死亡、
またご主人様の部屋でおそらくベットメイキングを手伝っていた門間亜利沙が死亡。
亜利沙ちゃん…
静乃を始めメイドたちにどよめきが起こる。
いずれも攻撃ヘリ搭載の30ミリ機関砲の直撃だったようです。
…遺体は人の形を留めていません。
新治には堀部と川浪の様子はわからなかったが、亜利沙の遺体は見た。
おそらく胸部に30ミリ機関砲が直撃したのだろう。
首から上と下半身はなんとか確認出来たが、他の部分は識別不可能だった。
京香様の生死は不明です。遺体がないことから賊に拉致されたものかと…
そうか…では引き続き犯人の特定を急いでくれ。
京香がまだ生きているとすれば、まず第一優先事項は京香の奪還、次いで敵対組織の徹底的な殲滅だ。
こんなことして只で済むと思うなよ！生まれて来たことを後悔させてやる！
普段冷静沈着な龍之介が歯ぎしりをするほど激昂している。
新治も現場のあまりの凄惨さに目を覆いたくなるほどだった。
贅の限りを尽くされた龍之介の寝室は見るも無惨な様子になっていた。
無言で佇む龍之介、メイドたちの誰もが無言でその場に立ち尽くしていた。
周りでは情報収集班がせわしなく行き来している。
報告します！
佇む龍之介に神崎が走り寄る。
襲撃の被害状況ですが迎撃に出た堀部と川浪が死亡、
またご主人様の部屋でおそらくベットメイキングを手伝っていた門間亜利沙が死亡。
亜利沙ちゃん…
静乃を始めメイドたちにどよめきが起こる。
いずれも攻撃ヘリ搭載の30ミリ機関砲の直撃だったようです。
…遺体は人の形を留めていません。
新治には堀部と川浪の様子はわからなかったが、亜利沙の遺体は見た。
おそらく胸部に30ミリ機関砲が直撃したのだろう。
首から上と下半身はなんとか確認出来たが、他の部分は識別不可能だった。
京香様の生死は不明です。遺体がないことから賊に拉致されたものかと…
そうか…では引き続き犯人の特定を急いでくれ。
京香がまだ生きているとすれば、まず第一優先事項は京香の奪還、次いで敵対組織の徹底的な殲滅だ。
こんなことして只で済むと思うなよ！生まれて来たことを後悔させてやる！
普段冷静沈着な龍之介が歯ぎしりをするほど激昂している。
新治も現場のあまりの凄惨さに目を覆いたくなるほどだった。
２日後。
石橋邸内で亜利沙と堀部、川浪の葬儀がしめやかに執り行われた。
遺体は丁寧に修復され、葬衣を纏った姿では一見して凄惨な死だったとはわからない。
亜利沙ちゃん明るくて活発で本当に良い子だったのよ。
最近気になる人が出来たって…私と新治さん見ていて自分も皆に祝福されて
結婚式がしたいって楽しそうに話していたわ。
葬儀に参列していた静乃が涙ながらに語る。
堀部だってな、ガーデンデザイナーとして出入りしているカスミと来月は祝言をあげる予定だったんだ。
こんな商売をしているクセに妙に家庭的なヤツで、妻を性欲の対象ではなく、
一人の人間としてお互い尊敬し合う仲になりたいと良く言っていた。
川浪もまだまだこれから一人前の男になっただろうに…
神崎もそこまで言うと言葉を詰まられた。
皆が皆、仲間の突然の訃報に胸を痛めていた。
襲撃当日警察関係者が訪れ現場検証は行っていたが、
これだけの大事件なのに翌日以降新聞その他のマスコミにこの事件が載ることはなかった。
新治は石橋コンツェルンの力を改めて思い知った。
遺族にはガス爆発に巻き込まれたと説明して充分な補償金が支払われた。
石橋邸内で亜利沙と堀部、川浪の葬儀がしめやかに執り行われた。
遺体は丁寧に修復され、葬衣を纏った姿では一見して凄惨な死だったとはわからない。
亜利沙ちゃん明るくて活発で本当に良い子だったのよ。
最近気になる人が出来たって…私と新治さん見ていて自分も皆に祝福されて
結婚式がしたいって楽しそうに話していたわ。
葬儀に参列していた静乃が涙ながらに語る。
堀部だってな、ガーデンデザイナーとして出入りしているカスミと来月は祝言をあげる予定だったんだ。
こんな商売をしているクセに妙に家庭的なヤツで、妻を性欲の対象ではなく、
一人の人間としてお互い尊敬し合う仲になりたいと良く言っていた。
川浪もまだまだこれから一人前の男になっただろうに…
神崎もそこまで言うと言葉を詰まられた。
皆が皆、仲間の突然の訃報に胸を痛めていた。
襲撃当日警察関係者が訪れ現場検証は行っていたが、
これだけの大事件なのに翌日以降新聞その他のマスコミにこの事件が載ることはなかった。
新治は石橋コンツェルンの力を改めて思い知った。
遺族にはガス爆発に巻き込まれたと説明して充分な補償金が支払われた。
