静乃と新治 第三部 ～ミャンマーへ
静乃と新治が旅支度をしているとノックの音がする。
ドアを開けるとセキュリティ部隊隊長の神崎が立っていた。
あら？神崎さん、お見送り？
そうしてやりたいのだが生憎忙しくてな。
ご主人様の伝言を伝えに来た。
今回石橋家の装備一切は利用禁止と言ったが、使った証拠が残らないものはその限りでないと言うことだ。
特殊爆弾やレーザーや民間人が知り得ない情報を入手するのはダメだが、
身に付けるものはＯＫということになるな。
神崎のその言葉を聞いて静乃は神崎に抱きついた。
ありがとう！
私たちＡチームは身に付けるものさえ装備出来ればフル装備と一緒よ！
これはご主人様に返しておいて。
そう言って静乃は神崎の頬にキスをした。
返しておけって…
間違いなく気が触れたと思われるぞ。
神崎は笑いながら答えた。
翌日、静乃たち一行は旅行客と同じ便に乗りミャンマーを目指す。
手掛かりは純の両親の住まいだ。
空港に降り立つとレンタルでワゴン車を借り、
新治の運転でヤンゴン郊外の純の両親が住んでいるとされる農場を目指す。
夜半に着いたが人の気配はない。
寝ちゃっているのかな？
真っ暗な家の周りを芽依が一周する。
あっ！
家の裏手で芽依の叫び声がする。
駆けつけて見ると裏口が破壊されていた。
懐中電灯をつけて内部に踏み込んで見ると部屋は無惨に荒らされている。
埃の積もり具合から襲われてから半月というところかしら？
いよいよきな臭いわね。
静乃がつぶやく。
ドアを開けるとセキュリティ部隊隊長の神崎が立っていた。
あら？神崎さん、お見送り？
そうしてやりたいのだが生憎忙しくてな。
ご主人様の伝言を伝えに来た。
今回石橋家の装備一切は利用禁止と言ったが、使った証拠が残らないものはその限りでないと言うことだ。
特殊爆弾やレーザーや民間人が知り得ない情報を入手するのはダメだが、
身に付けるものはＯＫということになるな。
神崎のその言葉を聞いて静乃は神崎に抱きついた。
ありがとう！
私たちＡチームは身に付けるものさえ装備出来ればフル装備と一緒よ！
これはご主人様に返しておいて。
そう言って静乃は神崎の頬にキスをした。
返しておけって…
間違いなく気が触れたと思われるぞ。
神崎は笑いながら答えた。
翌日、静乃たち一行は旅行客と同じ便に乗りミャンマーを目指す。
手掛かりは純の両親の住まいだ。
空港に降り立つとレンタルでワゴン車を借り、
新治の運転でヤンゴン郊外の純の両親が住んでいるとされる農場を目指す。
夜半に着いたが人の気配はない。
寝ちゃっているのかな？
真っ暗な家の周りを芽依が一周する。
あっ！
家の裏手で芽依の叫び声がする。
駆けつけて見ると裏口が破壊されていた。
懐中電灯をつけて内部に踏み込んで見ると部屋は無惨に荒らされている。
埃の積もり具合から襲われてから半月というところかしら？
いよいよきな臭いわね。
静乃がつぶやく。
何があったんでしょうか？
芽依が静乃に尋ねる。
ご主人様の情報から考えると、この国の軍が襲撃したと見るのが妥当ね。
その後ご両親から連絡があったということは、ご両親は無事ということだわ。
とりあえず手掛かりは切れてしまったから、これからどうするか考えましょう。
一行は農場を後にし、ヤンゴン市内に引き返した。
ヤンゴン市内のホテルで一泊した一行は、翌日近所の聞き込みを行うために農場に戻る。
夜が開けてみてわかったことだが、近所の家々も軒並み襲撃されて無人の村と化していた。
この辺一帯がやられたようね。
これでは聞き込みのしようもない。
五人は途方に暮れた。
こんな時石橋家の情報網が使えればな…
芽依は泣き言を言うが私事に石橋家の財産は使えない。
そんな時、静乃の元に一本のメールが届く。
あら？緋村からメールとは珍しい。
親愛なる静乃様
この写真はネビドー近郊で撮られたものです。
礼には及びません。
君の身体を一晩中舐め回させてくれれば結構です、イヒヒヒヒ。
そんな本文に添付されていたのは僧侶の格好をした純の写真だった。
また座標らしき数字の羅列も書いてある。
地図で確認すると確かに最近ミャンマー政府が行政機能を移転させている新首都ネビドーを示していた。
ねぇ静乃さん、この緋村って？
新治が聞く。
諜報部隊の東南アジア局長よ。
そのねちっこい性格と目付きがヘビそっくりなの。
静乃さんのこと好きなのかい？
冗談でもそんなこと言わないでよ！気持ち悪い。
大体彼は生粋のゲイよ。
下心があるとしたら私ではなくあなたが目当て。
そ、そうなのかい？
ええ、そうよ。
何なら試して見る？
きっとオチンチンもヘビみたいに細くて初体験にはぴったりかもね。
静乃は上目遣いでそう言い、新治の顔を覗き込む。
でも何故私たちが純君を探していることを…
あっ！
きっとご主人様が協力するように言ってくれたんだわ！
とにかくここに行ってみましょう！
五人は車に乗り込みネピドーを目指した。
ネピドーに到着したのは日没少し前。
軍事政権下であるこの国で、夜外国人が観光地以外をウロウロ歩き回るのは目立つとの
判断から一行は一旦、観光客用のホテルに泊まることにした。
明日は国外からの来賓も大勢呼ばれている軍事パレードが
行われるとのことで、色々な国から観光客が訪れている。
静乃たちにとっては格好の隠れ蓑となった。
ホテルは５人が泊まれるような大部屋がなかったので、トリプルとツインの二部屋に別れて取った。
本来なら静乃と新治がツイン、ナターシャとサーシャ姉妹と芽依がトリプルの部屋割だが、
芽依の精神的なケアのため、静乃が芽依と二人部屋に泊まることにした。
ナターシャとサーシャは元々片言の日本語は話せたが、
石橋家に来て格段に上達していたので、新治との意思疎通には困らない。
だが普段殆んど喋らない外国女性と同室になることに新治は緊張した。
芽依が静乃に尋ねる。
ご主人様の情報から考えると、この国の軍が襲撃したと見るのが妥当ね。
その後ご両親から連絡があったということは、ご両親は無事ということだわ。
とりあえず手掛かりは切れてしまったから、これからどうするか考えましょう。
一行は農場を後にし、ヤンゴン市内に引き返した。
ヤンゴン市内のホテルで一泊した一行は、翌日近所の聞き込みを行うために農場に戻る。
夜が開けてみてわかったことだが、近所の家々も軒並み襲撃されて無人の村と化していた。
この辺一帯がやられたようね。
これでは聞き込みのしようもない。
五人は途方に暮れた。
こんな時石橋家の情報網が使えればな…
芽依は泣き言を言うが私事に石橋家の財産は使えない。
そんな時、静乃の元に一本のメールが届く。
あら？緋村からメールとは珍しい。
親愛なる静乃様
この写真はネビドー近郊で撮られたものです。
礼には及びません。
君の身体を一晩中舐め回させてくれれば結構です、イヒヒヒヒ。
そんな本文に添付されていたのは僧侶の格好をした純の写真だった。
また座標らしき数字の羅列も書いてある。
地図で確認すると確かに最近ミャンマー政府が行政機能を移転させている新首都ネビドーを示していた。
ねぇ静乃さん、この緋村って？
新治が聞く。
諜報部隊の東南アジア局長よ。
そのねちっこい性格と目付きがヘビそっくりなの。
静乃さんのこと好きなのかい？
冗談でもそんなこと言わないでよ！気持ち悪い。
大体彼は生粋のゲイよ。
下心があるとしたら私ではなくあなたが目当て。
そ、そうなのかい？
ええ、そうよ。
何なら試して見る？
きっとオチンチンもヘビみたいに細くて初体験にはぴったりかもね。
静乃は上目遣いでそう言い、新治の顔を覗き込む。
でも何故私たちが純君を探していることを…
あっ！
きっとご主人様が協力するように言ってくれたんだわ！
とにかくここに行ってみましょう！
五人は車に乗り込みネピドーを目指した。
ネピドーに到着したのは日没少し前。
軍事政権下であるこの国で、夜外国人が観光地以外をウロウロ歩き回るのは目立つとの
判断から一行は一旦、観光客用のホテルに泊まることにした。
明日は国外からの来賓も大勢呼ばれている軍事パレードが
行われるとのことで、色々な国から観光客が訪れている。
静乃たちにとっては格好の隠れ蓑となった。
ホテルは５人が泊まれるような大部屋がなかったので、トリプルとツインの二部屋に別れて取った。
本来なら静乃と新治がツイン、ナターシャとサーシャ姉妹と芽依がトリプルの部屋割だが、
芽依の精神的なケアのため、静乃が芽依と二人部屋に泊まることにした。
ナターシャとサーシャは元々片言の日本語は話せたが、
石橋家に来て格段に上達していたので、新治との意思疎通には困らない。
だが普段殆んど喋らない外国女性と同室になることに新治は緊張した。
