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静乃と新治 第三部 ~ネビトーへ

翌朝。

静乃たちの夜通しの監視のおかげか芽依は朝までホテルから抜け出すことはなかった。

朝食を済ますとすぐさまチェックアウトし、緋村が示した座標へと向かう。

到着すると確かに純が僧侶姿で写っていた風景が広がっていた。

とりあえず写真に写っている建物に近づく。

この近辺ではありふれた2階建ての住居だ。

コンコン。

ドアをノックしてみるとしばらくして中年の女性がそっとドアを開ける。

どちら様ですか?

日本で純君と一緒に仕事をしていた静乃と申します。

ビルマ語での問いに静乃は日本語で答える。

まあ!純の!

私は恋人です!

静乃の影に隠れるようにしていた芽依は、女性の反応を見て静乃の前に立ちはっきり主張する。

芽依以外の四人は心の中で苦笑する。

えっ?

いきなりそう言われてびっくりするのは当たり前だが、女性の反応は絶句に近い。

…そうですか…

あの子「好きな子がいるの?」と聞いても「いない」と答えるばかりで…

こんなに可愛らしい恋人がいるなら…


女性はそこまで話すと周りをキョロキョロ伺い出し、手招きで五人を家の中に引き入れる。

あなた!大丈夫よ!

純の職場の方と彼女さんよ!


女性が家の奥に向かって声をかける。

しばらく間を置いて台所からショットガンを手にした男性が現れる。

どうしてここがわかった?

二人の顔は廃墟となった家に飾ってあった家族写真で確認していたが、
おそらく写真がなくてもわかったであろう。

純の目元は母親そっくり、鼻と口元は父親そっくりだ。

いえ、あの、それは…

まさか独自の諜報機関を持っているとは言えない。

私だけにこっそり純君が教えてくれたんです!

芽依が咄嗟に切り返す。

純は携帯電話を日本に置いてきたと言っていたが…

そうか、隠れて君だけには連絡を入れていたのか…


恋人と名乗ったのが幸を奏した。

で?純君は?

静乃の問いに両親は顔を見合わす。

純からどこまで聞いているかは知らんが、もうここにはいないよ。

お寺に入門したのですか?

そう言われればそうだが…

一昨日ご自宅に行きました。

あの惨状と今回純君が突然私たちの前から姿を消したのはなにか関係があるのですか?

私たちだけならともかく、恋人である芽依ちゃんにまで黙って姿を消すなんて、
どう考えても彼らしくありません。


うむ…

まあ座りなさい。


そう言うと純の父親は皆をソファーに座らせる。

つけたままのテレビからは10時から始まる軍事パレードの様子が映し出されている。

君たちが見た光景はこの国の現実だ。

私たちはこの国の人間ではない。

だがアウンサン・スーチー女史が標傍するように非暴力で政治活動を
行おうとしていた人間に軍事政権は何をした?

略奪、虐殺、強姦…

その日あの静かで平和な村が地獄と化したよ。

上手く隠れおおせた私たちは悟った。

「アラブの春」でも証明されている。

やはり暴力には暴力で対抗するしかないと…


それは否めませんわね。

力を持たない人間が平和を唱えても抹殺されるだけです。


静乃が静かに答える。

でもそれと純君は何の関係が?

芽依が尋ねる。

私たちはテロを計画したが、私たちの仲間内は全て政府のブラックリストに載っていてな。

そこで純に話してみたら、自分が実行犯になると…


はぁ?何言っちゃってるの?

いくら自分を放ったらかしにしていた親だって親は親。

純君の優しさにつけこんで言うこと聞かせたんでしょうが!


芽依は激高してまくしたてる。

違う!純を日本に置いてきたのは教育も満足に受けられない政情不安なこの国で
不憫な思いをさせたくなかったからだ!

子を思わない親なんているものか!

…いや私たちが悪いのだよ…純に自爆テロをやらせておいて親を語る資格なんかない…


自爆テロぉ?

五人は口を揃えて叫んだ。




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