静乃と新治 第三部 ～純救出作戦 後篇
め、芽依様？
なぜここに？
話は後後！
純を連れて舞台裏に降りた芽依はすぐさま純の法衣を脱がす。
体にはびっしりプラスチック爆弾がくくりつけられていた。
まあご丁寧にこんなに一杯。
これなら爆発したら跡形もなくなって、苦しまずに死ねるわね。
腹のところにはデジタル式のタイマーがあり、爆発まで残り１分を切っていた。
後１分！
芽依様！逃げて下さい！
芽依の手を振り払おうとする純。
勝手に動くな！
お前は私の所有物だ！
勝手に姿を消すだけでも言語道断なのに、これ以上女王様の命令に背く気か？
芽依は純を一喝する。
純は急に大人しくなり下をうつむく。
手が邪魔だ！頭の上で組んでろ！
芽依にそう命令されて素直に従う。
これを外すだけなら単純なキー方式だ…振動感知システムもない…
純殺害が目的でないから、わざと簡単に破れるようにしてあるのか…
解除コードがわからなくても外すだけならなんとか…
しばらく体に巻きついた結束バンドと格闘していた芽依。
やがてボトリと爆弾が体から離れる。
よしっ！外れた！
だがタイマーの時間は残り５秒…４…３…
爆薬の量から言って全速力で逃げても間に合わない。
芽依は死を覚悟して目をつむり、純に抱きついた。
なぜここに？
話は後後！
純を連れて舞台裏に降りた芽依はすぐさま純の法衣を脱がす。
体にはびっしりプラスチック爆弾がくくりつけられていた。
まあご丁寧にこんなに一杯。
これなら爆発したら跡形もなくなって、苦しまずに死ねるわね。
腹のところにはデジタル式のタイマーがあり、爆発まで残り１分を切っていた。
後１分！
芽依様！逃げて下さい！
芽依の手を振り払おうとする純。
勝手に動くな！
お前は私の所有物だ！
勝手に姿を消すだけでも言語道断なのに、これ以上女王様の命令に背く気か？
芽依は純を一喝する。
純は急に大人しくなり下をうつむく。
手が邪魔だ！頭の上で組んでろ！
芽依にそう命令されて素直に従う。
これを外すだけなら単純なキー方式だ…振動感知システムもない…
純殺害が目的でないから、わざと簡単に破れるようにしてあるのか…
解除コードがわからなくても外すだけならなんとか…
しばらく体に巻きついた結束バンドと格闘していた芽依。
やがてボトリと爆弾が体から離れる。
よしっ！外れた！
だがタイマーの時間は残り５秒…４…３…
爆薬の量から言って全速力で逃げても間に合わない。
芽依は死を覚悟して目をつむり、純に抱きついた。
次の瞬間、芽依は空を飛んでいる感覚に襲われた。
恐らく即死だったのだろう。
これが死の感覚か…
芽依はそんなことを考えていた。
直後にガツンと地面に叩きつけられる感覚…
痛い！
痛い？
痛いと感じるということは生きてる？
目を開けると目の前には女性の胸。
ドーーーン！！
その瞬間、ものすごい爆発音とともに爆風と土煙が尻をかすめる。
頭は女性の身体で覆い隠されていたので一番高いところにあったのは尻であった。
土煙が収まって女性の身体から頭を外してみると、覆い被さってくれていたのはナターシャだった。
隣では純がサーシャに同じようにして庇われている。
頭を上げてみると先程いた場所から５０メートル程離れた花壇の影に自分たちがいることがわかった。
花壇がなければこれだけ離れていても大怪我を負っていただろう。
現に植木は爆風で全て飛ばされ、レンガ作りの土台のみになっていた。
何故一瞬にして花壇の影に隠れられたか？
芽依を始め、静乃もナターシャもサーシャも全員が石橋の兵器研究所で開発された
走行支援特殊ブーツ、通称「ロケットブーツ」を履いていた。
これは人間工学に基づいて筋肉を補助するために開発された。
靴内部に組み込まれたマイクロチップが特殊バネを走る動作に沿って伸縮させる。
更に踵の両脇には小型のロケットエンジンがついていて、これが動作に合わせて最適な角度と強さで噴出する。
操るのが難しく、芽依はこのブーツを履いても１００メートル８秒台でしか走れないが、
静乃は５秒台、一番操るのが上手いナターシャとサーシャに至っては１００メートル３秒台で走り抜ける。
た、助かったのね…
ナターシャ！ありがとう！
芽依はナターシャに抱きつく。
続いてサーシャに抱きつく。
純君！生きてて良かった！
と、抱きつく素振りを見せて、芽依は純には力一杯のゲンコツをお見舞いした。
助けてあげたんだから、私だけじゃなく一生ナターシャとサーシャの奴隷ね！
えええっ！
いや助けて欲しいなんて一言も…
なんですって？
芽依はそう言いながら更にゲンコツをお見舞いする。
…いえ、なんでもないです。
純は頭を抱えてそう言った。
芽依チャン痴話喧嘩ハ後ニシマショウ。
早クココカラ脱出シナイト…
ナターシャの言葉に芽衣は我に返る。
そ、そうだったわ！
さあ行きましょう！
四人は土埃まみれの体でその場を後にした。
恐らく即死だったのだろう。
これが死の感覚か…
芽依はそんなことを考えていた。
直後にガツンと地面に叩きつけられる感覚…
痛い！
痛い？
痛いと感じるということは生きてる？
目を開けると目の前には女性の胸。
ドーーーン！！
その瞬間、ものすごい爆発音とともに爆風と土煙が尻をかすめる。
頭は女性の身体で覆い隠されていたので一番高いところにあったのは尻であった。
土煙が収まって女性の身体から頭を外してみると、覆い被さってくれていたのはナターシャだった。
隣では純がサーシャに同じようにして庇われている。
頭を上げてみると先程いた場所から５０メートル程離れた花壇の影に自分たちがいることがわかった。
花壇がなければこれだけ離れていても大怪我を負っていただろう。
現に植木は爆風で全て飛ばされ、レンガ作りの土台のみになっていた。
何故一瞬にして花壇の影に隠れられたか？
芽依を始め、静乃もナターシャもサーシャも全員が石橋の兵器研究所で開発された
走行支援特殊ブーツ、通称「ロケットブーツ」を履いていた。
これは人間工学に基づいて筋肉を補助するために開発された。
靴内部に組み込まれたマイクロチップが特殊バネを走る動作に沿って伸縮させる。
更に踵の両脇には小型のロケットエンジンがついていて、これが動作に合わせて最適な角度と強さで噴出する。
操るのが難しく、芽依はこのブーツを履いても１００メートル８秒台でしか走れないが、
静乃は５秒台、一番操るのが上手いナターシャとサーシャに至っては１００メートル３秒台で走り抜ける。
た、助かったのね…
ナターシャ！ありがとう！
芽依はナターシャに抱きつく。
続いてサーシャに抱きつく。
純君！生きてて良かった！
と、抱きつく素振りを見せて、芽依は純には力一杯のゲンコツをお見舞いした。
助けてあげたんだから、私だけじゃなく一生ナターシャとサーシャの奴隷ね！
えええっ！
いや助けて欲しいなんて一言も…
なんですって？
芽依はそう言いながら更にゲンコツをお見舞いする。
…いえ、なんでもないです。
純は頭を抱えてそう言った。
芽依チャン痴話喧嘩ハ後ニシマショウ。
早クココカラ脱出シナイト…
ナターシャの言葉に芽衣は我に返る。
そ、そうだったわ！
さあ行きましょう！
四人は土埃まみれの体でその場を後にした。
