静乃と新治第四部 ～反政府勢力殲滅作戦 その１
明けて作戦当日。
大統領から極秘に借り受けた装甲輸送車に乗り、現地へと移動する一行。
運転手は新治、助手席には静乃が乗っていた。
ねぇ静乃さん、それは？
助手席の静乃が抱えている黒いフルフェイスのヘルメットを見て新治が尋ねる。
えっ？
ああ、これは強襲作戦用のヘルメットよ。
石橋の兵器研究所がアメリカやロシアに提供しているものを少し改造して女性でも扱えるようにしてあるの。
可愛いお顔が隠れちゃうけど、首の部分が防弾服と一体になるようになっているから、
これで全身が防弾装備になるのはもちろんのこと、防毒マスク代わりにもなるのよ。
それだけじゃなく一見オートバイのヘルメットのように見えるけどシールドの部分はモニターになっていて、
耳の上あたりにあるこの強化ガラスで覆われたカメラが目の代わりになるの。
草食動物の目と一緒で、これで３６０度の視界を確保出来るのよ。
モニタの隅に各種情報が写し出される仕組みになっているし、
視界が悪い時には暗視カメラになったり、赤外線カメラになったりするの。
ルカナンのヘルメットは更にマルチモニタがついていて、咲ちゃんと情報連携が出来るようになっているのよ。
それに今回の作戦ではミーニャたちの存在は大々的に知れ綿っても良いけど、
顔は隠れていた方が今後の活動はしやすいからね。
まさに一石三鳥の優れ物のヘルメットなのよ。
へぇまたすごい新兵器だね。
新兵器ではないわ。
これは既に大国の特殊部隊では使われているものだから、今回も使えるのよ。
強度はそのままに女性用に軽量化されているのはどこの国にも卸してないけどね。
そう言って静乃はまた屈託のない笑顔を見せる。
そうこうしているうちに目的の屋敷付近に到着する。
新治はまず屋敷の半径３００ｍを目安にぐるりと一周した。
屋敷を取り囲むように携帯ジャマーを設置するためだ。
大統領から極秘に借り受けた装甲輸送車に乗り、現地へと移動する一行。
運転手は新治、助手席には静乃が乗っていた。
ねぇ静乃さん、それは？
助手席の静乃が抱えている黒いフルフェイスのヘルメットを見て新治が尋ねる。
えっ？
ああ、これは強襲作戦用のヘルメットよ。
石橋の兵器研究所がアメリカやロシアに提供しているものを少し改造して女性でも扱えるようにしてあるの。
可愛いお顔が隠れちゃうけど、首の部分が防弾服と一体になるようになっているから、
これで全身が防弾装備になるのはもちろんのこと、防毒マスク代わりにもなるのよ。
それだけじゃなく一見オートバイのヘルメットのように見えるけどシールドの部分はモニターになっていて、
耳の上あたりにあるこの強化ガラスで覆われたカメラが目の代わりになるの。
草食動物の目と一緒で、これで３６０度の視界を確保出来るのよ。
モニタの隅に各種情報が写し出される仕組みになっているし、
視界が悪い時には暗視カメラになったり、赤外線カメラになったりするの。
ルカナンのヘルメットは更にマルチモニタがついていて、咲ちゃんと情報連携が出来るようになっているのよ。
それに今回の作戦ではミーニャたちの存在は大々的に知れ綿っても良いけど、
顔は隠れていた方が今後の活動はしやすいからね。
まさに一石三鳥の優れ物のヘルメットなのよ。
へぇまたすごい新兵器だね。
新兵器ではないわ。
これは既に大国の特殊部隊では使われているものだから、今回も使えるのよ。
強度はそのままに女性用に軽量化されているのはどこの国にも卸してないけどね。
そう言って静乃はまた屈託のない笑顔を見せる。
そうこうしているうちに目的の屋敷付近に到着する。
新治はまず屋敷の半径３００ｍを目安にぐるりと一周した。
屋敷を取り囲むように携帯ジャマーを設置するためだ。
起動すれば２時間は付近の携帯は使えない。
次に屋敷が見渡せる高台の斜面に美里と装備を下ろす。
今日の無線コードは「Ｎ」デス。
美里が降り際、ヘルメットに内蔵された暗号無線のコードを全員で合わせる。
美里を降ろした新治は装甲輸送車を屋敷の正面１００ｍのところで車を止める。
紀香が車を降り電柱に登る。
攻撃と同時に電話線を切るためだ。
準備ＯＫデスか？
ヘルメットに装着された無線機でミーニャが美里に尋ねる。
準備ＯＫ！
では始めて下サイ。
そう言った数十秒後、空気を切り裂くロケット弾の音がだんだん近づいて来る。
それはひとつではなく、数十発という閃光が尾を引いてストロボフの屋敷に吸い込まれて行った。
立て続けに起こる爆発音。数秒後、電話線を切り終えた紀香が戻って来た。
第一弾が着弾して数十秒後、第二弾が着弾する。
それと同時に車を発進させる新治。
瓦礫と化した正門を乗り越え、正面玄関に横付けする。
警備していたと思われる死体が数体転がっているところを見ると、美里は順調に仕事をこなしているようだ。
車が停まるか停まらないうちにミーニャとオルガが飛び出し、正面玄関にプラスチック爆弾を取り付ける。
取り付けてすぐ二人は一旦車に戻る。
二人が戻ると新治は車を全速力でバックさせる。
爆発に巻き込まれないためだ。
ドーン！
次の瞬間、轟音とともに正面玄関は粉々に吹き飛ぶ。
土煙が収まる前に新治は車ごと玄関ホールに突入させた。
ホールに突入しても反撃はなかったが、ここでも何名か倒れているので恐らく待ち構えていたに違いない。
長距離攻撃の後、すぐさま突入部隊が入って来ることを知らなければ出来ない動きだ。
やはり訓練された兵士が相当数いるとみて間違いない。
接近戦部隊が全員降りると新治は車をバックさせ屋敷から離れる。
美里は狙撃位置が特定されないよう場所を変えているので、無線で位置を確認しながら合流する。
さあ美里さん！乗って！
現場に到着すると信治が声をかける。
うん、でももう少し…
美里がそう言った瞬間、本当に偶然だが敵が闇雲に乱射したロケット弾が美里の前１０ｍのところに着弾する。
きゃん！
美里は短い叫び声を上げ吹き飛ばされた。
次に屋敷が見渡せる高台の斜面に美里と装備を下ろす。
今日の無線コードは「Ｎ」デス。
美里が降り際、ヘルメットに内蔵された暗号無線のコードを全員で合わせる。
美里を降ろした新治は装甲輸送車を屋敷の正面１００ｍのところで車を止める。
紀香が車を降り電柱に登る。
攻撃と同時に電話線を切るためだ。
準備ＯＫデスか？
ヘルメットに装着された無線機でミーニャが美里に尋ねる。
準備ＯＫ！
では始めて下サイ。
そう言った数十秒後、空気を切り裂くロケット弾の音がだんだん近づいて来る。
それはひとつではなく、数十発という閃光が尾を引いてストロボフの屋敷に吸い込まれて行った。
立て続けに起こる爆発音。数秒後、電話線を切り終えた紀香が戻って来た。
第一弾が着弾して数十秒後、第二弾が着弾する。
それと同時に車を発進させる新治。
瓦礫と化した正門を乗り越え、正面玄関に横付けする。
警備していたと思われる死体が数体転がっているところを見ると、美里は順調に仕事をこなしているようだ。
車が停まるか停まらないうちにミーニャとオルガが飛び出し、正面玄関にプラスチック爆弾を取り付ける。
取り付けてすぐ二人は一旦車に戻る。
二人が戻ると新治は車を全速力でバックさせる。
爆発に巻き込まれないためだ。
ドーン！
次の瞬間、轟音とともに正面玄関は粉々に吹き飛ぶ。
土煙が収まる前に新治は車ごと玄関ホールに突入させた。
ホールに突入しても反撃はなかったが、ここでも何名か倒れているので恐らく待ち構えていたに違いない。
長距離攻撃の後、すぐさま突入部隊が入って来ることを知らなければ出来ない動きだ。
やはり訓練された兵士が相当数いるとみて間違いない。
接近戦部隊が全員降りると新治は車をバックさせ屋敷から離れる。
美里は狙撃位置が特定されないよう場所を変えているので、無線で位置を確認しながら合流する。
さあ美里さん！乗って！
現場に到着すると信治が声をかける。
うん、でももう少し…
美里がそう言った瞬間、本当に偶然だが敵が闇雲に乱射したロケット弾が美里の前１０ｍのところに着弾する。
きゃん！
美里は短い叫び声を上げ吹き飛ばされた。
