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魅惑のパンティ -寝取られ同居-

その夜勝幸は一睡も出来ずに夜が明けた。

最愛の妻が他に男を作って自分と別れたがっている。
勝幸には思い当たる節がまるでなかった。

由紀恵にとって理想の夫であった筈である。

翌朝勝幸は意を決して聞いてみた。

由紀恵、昨日一晩中考えていたのだけど、由紀恵が僕に対して何が不満だったか分からないんだ。
由紀恵の意思が堅いなら別れるのはしょうがないとしても、僕の何が不満だったかを教えてくれないかな?


う~ん…

じゃあ言うけど…

あなたは優し過ぎるというか…

悪く言うと全てが受け身なのよ。

いつも私が決めて…それが良いところでもあるのだけど、女は引っ張って行って欲しいのよ。


そんな!それは由紀恵のことを大事に思えばこそ。

もちろん大事にされていることは良くわかるわ。
でもそれだけではときめかないのよ。

あなたとのセックスもそう。
大事にされているのはわかるけど、それじゃ萌えないのよ…


その男との…セックスが…良いの?

勝幸は驚いた。

淡白だと思っていた由紀恵がセックスに関して言及して来るとは。

それだけではないけど、それもとても大事なことよ。

由紀恵は目を逸らさず、はっきりと勝幸に言った。

あなたの優しさは今でも好きよ。これで別れて彼と一緒になってもすぐに捨てられるかも知れない。

でももう彼しか愛せないのよ。彼にしか抱かれなくないの。

こんな気持ち、男のあなたにはわからないかもだけど…


じゃあ!

勝幸はそう言ったは良いが言葉が続かない。

じゃあ?何?

由紀恵が訪ねる。

じゃあもしその男との交際を認めれば君は別れないでいてくれるのかい?

えっ?

由紀恵は勝幸の意外な申し出に戸惑う。
あなたを人間としては好きだけど、男として見られないと言っているのよ?
他の男で身体が疼くような女と…他の男に毎晩抱かれる妻と別れたくないの?


それは僕だって辛いさ。

でも…それでも君を失いたくないんだ。


勝幸の目は真剣だった。

…わかったわ。

彼と相談してみるから答えはしばらく待って頂戴。


それから数日、勝幸は憔悴した気持ちで毎日を過ごした。
こんな申し出を受け入れる男はいない。

由紀恵との離婚、由紀恵ともう会えなくなる。

そんな思いのまま毎日を過ごした。

そして数日後。

離婚を切り出してから由紀恵は勝幸と寝室を共にするのを拒んだので、
勝幸は夫婦の寝室の隣にある来客用の寝室を使っている。

その日は休日だったので自室にいる勝幸の元に由紀恵がやって来た。

この間の話だけど…

「やっぱり無理だわ、別れましょう」そう言われるのを勝幸は覚悟した。

彼に聞いたら構わないって言うのよ。

えっ!?

勝幸は意外な答えにびっくりした。

だけど条件がいくつかあるの。

それをあなたが飲めれば…だけどね。


その…その条件って何だい?

まずこれからは性交渉はもちろんのこと、私の身体に触れるのも一切禁止よ。
それと私の裸を見るのもダメ。私もお風呂場と寝室以外で服は脱がないようにするけど、
あなたも見ようなんて思わないでね、


ああ、わかっている。

それは勝幸も覚悟していた。

そもそも夫婦の寝室と風呂場には鍵がかかるようになっている。
鍵を掛けられれば偶然を装い覗くことは出来ない。

それとね…

それと?

離婚を切り出した目的は彼といつでも一緒にいたいからなのよ。

つまり…

この家で彼と一緒に暮らそうと思うの。


えっ?

勝幸は絶句した。

由紀恵がデートに行くのを止めたりは出来ないと思ってはいたが、まさかこの家で暮らすと言い出すとは。

やっぱり嫌でしょう?

いいわ、やっぱり私が出ていくわ。

彼もマンションを持っているし、住む場所には困らないもの。

あなたが別れたくないと言うから何とか考えてみたけど無理よね。


ま、待ってくれ!

勝幸は頭の中で葛藤した。

でもそれを許せば夫婦のプライベートは全くなくなってしまう。

そもそも男同士の衝突が懸念された。

そうそう!彼がもしこの家に住むようになったら彼と私が夫婦、あなたは同居人として扱いたいって。

彼がいない時は性的な接触以外は自由にして良いけど、彼がいる時はあなたは空気。

もちろん生活も彼中心よ。

食事もお風呂もトイレも彼が優先、バッティングしそうな時はあなたが我慢してね。

この家の主は彼になるんだから。

どうする?やっぱり止めましょうか?


勝幸にとっては到底受け入れがたい条件であった。

う~ん。

実はね。

彼にこの話をした時、すぐに「無理だろう」って言われたの。
ひとりの女を愛する男二人が同居したら衝突しないまでも間違いなく気まずくなるからって。

でも私が一生懸命お願いして条件付きで許して貰ったの。

何故だかわかる?

それはやっぱりあなたを失いたくないから。

彼に言ったの。

あなた一人にすがって生きていくと私はどんどん重たい女になりそうって。
プラトニックに私を愛し続けてくれる男が側にいれば、私も心の平静を保てるって。

彼はしばらく考えていたけど納得してくれたわ。


由紀恵…

勝幸は由紀恵の言葉に感動し、思わず抱きしめようとする。

ダメよ。

それはやんわり由紀恵に拒否された。

勝幸は結果的に男が付きつけた条件を受け入れた。

表面上は由紀恵の気持ちに応えた形だが、その時勝幸の心の中では
どす黒い欲望が芽生えつつあったのもまた事実であった。



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