静乃と新治第五部 ~意外な黒幕 前篇
サーシャとナターシャが服を着るのを待って、四人は四谷博士の病室に向かう。
治療はすっかり終わっており、四谷博士の意識も戻っていた。
ヨッチャン!
四谷博士の姿を見るなり駆け寄るサーシャとナターシャ。
おおう!犯人を捕まえてくれたそうじゃな!
ベッドの上で両手を広げて出迎える四谷博士。
博士、ご無事で何よりです。
静乃と新治も遅れて歩み寄る。
おおっ!静乃ちゃん!
迷惑かけたな!
お詫びにイッパツ…
と、静乃の尻に手を回そうとする四谷博士。
だがその手は静乃に軽く払われてしまう。
とてもお元気そうで。
静乃は呆れ顔だ。
でもびっくりしましたわ。
博士が気を失う寸前「サーシャとナターシャが犯人…」とか言うから…
ああ、あれか。
「サーシャとナターシャが犯人を追ってくれとる」と言おうとしたんじゃが…
ヤダ!静乃サン!
私たちを疑ってたの?
そ、そういうわけじゃないわよ!
静乃は慌てて否定する。
え~?本当にぃ?
尚もサーシャは楽しそうにからかう。
ほんとほんと!
ねぇ?新治さん?
静乃は困り果て新治に助けを求める。
治療はすっかり終わっており、四谷博士の意識も戻っていた。
ヨッチャン!
四谷博士の姿を見るなり駆け寄るサーシャとナターシャ。
おおう!犯人を捕まえてくれたそうじゃな!
ベッドの上で両手を広げて出迎える四谷博士。
博士、ご無事で何よりです。
静乃と新治も遅れて歩み寄る。
おおっ!静乃ちゃん!
迷惑かけたな!
お詫びにイッパツ…
と、静乃の尻に手を回そうとする四谷博士。
だがその手は静乃に軽く払われてしまう。
とてもお元気そうで。
静乃は呆れ顔だ。
でもびっくりしましたわ。
博士が気を失う寸前「サーシャとナターシャが犯人…」とか言うから…
ああ、あれか。
「サーシャとナターシャが犯人を追ってくれとる」と言おうとしたんじゃが…
ヤダ!静乃サン!
私たちを疑ってたの?
そ、そういうわけじゃないわよ!
静乃は慌てて否定する。
え~?本当にぃ?
尚もサーシャは楽しそうにからかう。
ほんとほんと!
ねぇ?新治さん?
静乃は困り果て新治に助けを求める。
ぼ、僕に振られても…
新治の困惑ぶりに一同から笑いが漏れる。
ところで博士、犯人って…
笑いがひとしきり収まるのを待って静乃が切り出す。
ああ…リーか…
ヤツがここに来てから8年、随分目をかけてやったつもりでいたが…
やはり目的は研究結果を盗み出すことでしょうか?
まあそうじゃろうな、ヤツの服のポケットからはお前さんたちに実験して貰っていた薬が出て来た。
問題は誰が指図したかじゃ。
過去もこういう事が無かったわけじゃないが、
今の石橋財閥と敵対するような真似をする国家なり犯罪組織は皆無と言って良いからな。
それもお前さんたちのお陰かの。
そう言ってニヤリと笑う四谷博士。
恐れ入ります。
でも本当に裏が気になりますね。
まあいずれにせよリーの容態が落ち着いてからだ。
お前さんたちの逗留を延ばして悪いがもうしばらく付き合ってくれ。
龍之介様にはわしから言うておく。
はい、わかりました。
四谷博士の言葉に六人はそれぞれ部屋に戻った。
リーの容態が安定したのは次の日の夜になってからだ。
四谷博士の呼び出しを受けた六人は研究室に赴く。
研究室に入ると車椅子に乗った四谷博士。
その脇にはナナと十三が立っていた。
そして先日新治と純が入れられた自白装置には、両足をギブスで巻かれた裸のリーが乗せられている。
リーは固く目を閉じ顔を背けていた。
おおっ!来たな!
では始めるか!
四谷博士はそう言うとナナに自白装置のフタを閉めさせる。
博士、リーは何故裸なのですか?
不思議に思った静乃が尋ねる。
ん?何故ってそれは女が拷問を受ける時は素っ裸と相場が決まっておるじゃろう?
そ、そういう意味ですか?
女四人は苦笑する。
そうじゃ、お前さんたちが来る間、たっぷり悪戯してやった。
イヒヒヒヒヒ。
四谷はそう言うと下品に笑う。
はいはい、いつまでもお盛んですね。
では始めて下さい。
またもや呆れ顔で四谷を促す静乃。
おう!そうじゃな!
ではスイッチを入れよう!
四谷博士はそう言うと、ポットの横についたスイッチを押すようナナに指示する。
モニタの電源が付き、リーの夢が映し出される。
新治の困惑ぶりに一同から笑いが漏れる。
ところで博士、犯人って…
笑いがひとしきり収まるのを待って静乃が切り出す。
ああ…リーか…
ヤツがここに来てから8年、随分目をかけてやったつもりでいたが…
やはり目的は研究結果を盗み出すことでしょうか?
まあそうじゃろうな、ヤツの服のポケットからはお前さんたちに実験して貰っていた薬が出て来た。
問題は誰が指図したかじゃ。
過去もこういう事が無かったわけじゃないが、
今の石橋財閥と敵対するような真似をする国家なり犯罪組織は皆無と言って良いからな。
それもお前さんたちのお陰かの。
そう言ってニヤリと笑う四谷博士。
恐れ入ります。
でも本当に裏が気になりますね。
まあいずれにせよリーの容態が落ち着いてからだ。
お前さんたちの逗留を延ばして悪いがもうしばらく付き合ってくれ。
龍之介様にはわしから言うておく。
はい、わかりました。
四谷博士の言葉に六人はそれぞれ部屋に戻った。
リーの容態が安定したのは次の日の夜になってからだ。
四谷博士の呼び出しを受けた六人は研究室に赴く。
研究室に入ると車椅子に乗った四谷博士。
その脇にはナナと十三が立っていた。
そして先日新治と純が入れられた自白装置には、両足をギブスで巻かれた裸のリーが乗せられている。
リーは固く目を閉じ顔を背けていた。
おおっ!来たな!
では始めるか!
四谷博士はそう言うとナナに自白装置のフタを閉めさせる。
博士、リーは何故裸なのですか?
不思議に思った静乃が尋ねる。
ん?何故ってそれは女が拷問を受ける時は素っ裸と相場が決まっておるじゃろう?
そ、そういう意味ですか?
女四人は苦笑する。
そうじゃ、お前さんたちが来る間、たっぷり悪戯してやった。
イヒヒヒヒヒ。
四谷はそう言うと下品に笑う。
はいはい、いつまでもお盛んですね。
では始めて下さい。
またもや呆れ顔で四谷を促す静乃。
おう!そうじゃな!
ではスイッチを入れよう!
四谷博士はそう言うと、ポットの横についたスイッチを押すようナナに指示する。
モニタの電源が付き、リーの夢が映し出される。