静乃と新治第六部 ～拘束訓練 前篇
静乃さん、あのフランソワって女、そんなにすごいのかい？
その夜。
寝室で新治は静乃に尋ねる。
手合わせしたことはないけどね。
二年連続でヨーロッパ中の警察関係者が競う格闘技大会女子の部で優勝したそうよ。
へえ～！あの不遜な態度ははったりじゃなかったのか。
そうね。
おそらくエリートの自分より誰とでも寝るメイドの知名度の方が高いのが気に入らないのよ。
まあ有名税ってところかしら？
それにね。
今回の研修は私たち…
サーシャとナターシャを除くメイドたちにとってすごく有意義なものになる筈なの。
さっきパーティー会場でも言ったけど、私たちって大抵が１８までは
格闘技なんてしたことがない人たちの集まりだからね。
いくら素質があると言っても修練には限度があるわ。
だから私たちが教えられるのは、如何に効率よく敵対勢力の戦力を消耗させられるか？
その一点に集約されるの。
戦力ダウンになってしまう観点から自分が死んだり
大怪我負ったりする行動を避けるけど、それが一番効率的なら…
例えば捨て身の攻撃で活路が見いだせるなら、自分はどうなろうと
その選択肢を選ぶように徹底的に教育されるの。
逆に相手は殺してしまうのが一番効果的に戦力を奪えることになるわ。
だから私たちの戦術はまず勝てるように徹底的な準備をすることから始めるのよ。
勝てなければ戦いを避けるか、勝てる土俵に相手を引きずり出すことを考えるわ。
逆に一旦行動に出れば相手は躊躇なく殺す。
短期間で実力をつけるからどうしてもそうなっちゃうの。
でもね。
その夜。
寝室で新治は静乃に尋ねる。
手合わせしたことはないけどね。
二年連続でヨーロッパ中の警察関係者が競う格闘技大会女子の部で優勝したそうよ。
へえ～！あの不遜な態度ははったりじゃなかったのか。
そうね。
おそらくエリートの自分より誰とでも寝るメイドの知名度の方が高いのが気に入らないのよ。
まあ有名税ってところかしら？
それにね。
今回の研修は私たち…
サーシャとナターシャを除くメイドたちにとってすごく有意義なものになる筈なの。
さっきパーティー会場でも言ったけど、私たちって大抵が１８までは
格闘技なんてしたことがない人たちの集まりだからね。
いくら素質があると言っても修練には限度があるわ。
だから私たちが教えられるのは、如何に効率よく敵対勢力の戦力を消耗させられるか？
その一点に集約されるの。
戦力ダウンになってしまう観点から自分が死んだり
大怪我負ったりする行動を避けるけど、それが一番効率的なら…
例えば捨て身の攻撃で活路が見いだせるなら、自分はどうなろうと
その選択肢を選ぶように徹底的に教育されるの。
逆に相手は殺してしまうのが一番効果的に戦力を奪えることになるわ。
だから私たちの戦術はまず勝てるように徹底的な準備をすることから始めるのよ。
勝てなければ戦いを避けるか、勝てる土俵に相手を引きずり出すことを考えるわ。
逆に一旦行動に出れば相手は躊躇なく殺す。
短期間で実力をつけるからどうしてもそうなっちゃうの。
でもね。
とりあえず実力をつけたら、今度は相手を極力傷つけずに
無力化することが出来ないかって思うようになったのよ。
戦いを重ねるごとにその思いが強くなって行くわ。
だから今回、この研修を志願したし、フランソワから生かして
捕らえる術を学べるなら、馬鹿にされたって全然平気よ。
そうかぁ。
静乃さんは相変わらずしっかりしているというか信念があるね。
僕の奥さんにしておくのは本当に勿体ないよ。
ふふふ、ありがとう。
一生大事にしなさいよ。
うん、大事にするよ。
そう言うと新治は静乃に覆い被さり口づけを交わす。
あん！
そのまま唇を首筋に這わし、パジャマを捲り上げ乳房を揉みしだいた。
その後はまったりとした夫婦の時間が流れて行った。
翌日。
よしっ！それではこれから研修を始める！
まずは柔軟体操でお前たちの関節の柔らかさを見る。
では私と同じポーズをして…
この日は朝早くからボルドール家の敷地内に建てられた格闘技場で訓練が始まった。
柔軟で身体の柔らかさを確認した後、組手で反射神経を試す。
ふむ、チビスケ以外は中々のものだな。
チビスケとは芽依のことである。
みるみる芽依は不機嫌になるが、あらかじめ静乃に言い含められているので文句は言わない。
ではこれから個々の特性に合った技を教える！
フランソワはそう言うと静乃の前に立つ。
あなたは私が教えるわ。
背格好が似ているでしょ？
そう言うと意味有り気に笑った。
サーシャとナターシャの前には長身のサミー、芽依の前にはアンジーが立つ。
私、こんなに太ってませんけど！
芽依は思わず嫌味を言う。
うるさいチビ！
チビに合う技を教えてやるからしっかり学べ！
その言葉がアンジーを怒らせてしまった。
では始め！
フランソワの掛け声とともに一斉に飛びかかる教官たち。
フランソワの手が静乃の首にかかったと思った次の瞬間、静乃は床に倒れていた。
床はラバーコーティングされているのである程度衝撃は吸収してくれるが、それでもしたたかに尻餅をついた。
隣を見ると同じように芽依も投げ飛ばされていた。
ナターシャは唯一避けたが、サミーに「避けるな！」と、怒鳴られていた。
あはは！避けたら指導にならないでしょう？
これだからロシアの田舎者は困るわ。
小馬鹿にするよう、わざと大声でそう言うフランソワ。
サミーとアンジーもつられて笑う。
ナターシャは静乃を見詰めるが、静乃は小さく首を横に振る。
…スミマセンデシタ。
ナターシャはそう言うと今度は避けずにサミーの技を受ける。
サーシャも同じようにサミーの技を受け床に転がる。
良い？
相手を確保するためにはまずは地面に転がすところから始めるの。
それには人差し指と親指を拡げて、首を絞めるように突き出すのが一番ね。
どんな大男でもこうすれば一瞬怯んで後ろに体重がかかるわ。
そうしたらこうして膝裏を引っ掻けるようにすると簡単に尻餅をつかせることが出来るの。
相手に尻餅をつかせたら、こうして後ろに回って、自分の肘をテコにして相手の腕を捻りあげる。
！
フランソワは話ながら力強く静乃の腕を捻りあげる。
ふふふ、痛くて抵抗出来ないでしょ？
そうしたら手首に拘束バンドをつけて完成。
相手がここで抵抗を諦めればそのまま足首も固定、諦めなければ脇腹に思い切り蹴りをぶち込む。
J'ai bien compris(おわかり？)
手足を拘束され転がされた静乃を見下し、優雅に微笑みながらそう言うフランソワ。
…Oui J'ai bien compris(わかりました)
essayer(やってみます)
静乃はそんなフランソワの態度など全く意に介さずそう言った。
ではまず相手を倒すまでを反復練習！
静乃と芽依、サーシャとナターシャが組んで訓練が始まった。
無力化することが出来ないかって思うようになったのよ。
戦いを重ねるごとにその思いが強くなって行くわ。
だから今回、この研修を志願したし、フランソワから生かして
捕らえる術を学べるなら、馬鹿にされたって全然平気よ。
そうかぁ。
静乃さんは相変わらずしっかりしているというか信念があるね。
僕の奥さんにしておくのは本当に勿体ないよ。
ふふふ、ありがとう。
一生大事にしなさいよ。
うん、大事にするよ。
そう言うと新治は静乃に覆い被さり口づけを交わす。
あん！
そのまま唇を首筋に這わし、パジャマを捲り上げ乳房を揉みしだいた。
その後はまったりとした夫婦の時間が流れて行った。
翌日。
よしっ！それではこれから研修を始める！
まずは柔軟体操でお前たちの関節の柔らかさを見る。
では私と同じポーズをして…
この日は朝早くからボルドール家の敷地内に建てられた格闘技場で訓練が始まった。
柔軟で身体の柔らかさを確認した後、組手で反射神経を試す。
ふむ、チビスケ以外は中々のものだな。
チビスケとは芽依のことである。
みるみる芽依は不機嫌になるが、あらかじめ静乃に言い含められているので文句は言わない。
ではこれから個々の特性に合った技を教える！
フランソワはそう言うと静乃の前に立つ。
あなたは私が教えるわ。
背格好が似ているでしょ？
そう言うと意味有り気に笑った。
サーシャとナターシャの前には長身のサミー、芽依の前にはアンジーが立つ。
私、こんなに太ってませんけど！
芽依は思わず嫌味を言う。
うるさいチビ！
チビに合う技を教えてやるからしっかり学べ！
その言葉がアンジーを怒らせてしまった。
では始め！
フランソワの掛け声とともに一斉に飛びかかる教官たち。
フランソワの手が静乃の首にかかったと思った次の瞬間、静乃は床に倒れていた。
床はラバーコーティングされているのである程度衝撃は吸収してくれるが、それでもしたたかに尻餅をついた。
隣を見ると同じように芽依も投げ飛ばされていた。
ナターシャは唯一避けたが、サミーに「避けるな！」と、怒鳴られていた。
あはは！避けたら指導にならないでしょう？
これだからロシアの田舎者は困るわ。
小馬鹿にするよう、わざと大声でそう言うフランソワ。
サミーとアンジーもつられて笑う。
ナターシャは静乃を見詰めるが、静乃は小さく首を横に振る。
…スミマセンデシタ。
ナターシャはそう言うと今度は避けずにサミーの技を受ける。
サーシャも同じようにサミーの技を受け床に転がる。
良い？
相手を確保するためにはまずは地面に転がすところから始めるの。
それには人差し指と親指を拡げて、首を絞めるように突き出すのが一番ね。
どんな大男でもこうすれば一瞬怯んで後ろに体重がかかるわ。
そうしたらこうして膝裏を引っ掻けるようにすると簡単に尻餅をつかせることが出来るの。
相手に尻餅をつかせたら、こうして後ろに回って、自分の肘をテコにして相手の腕を捻りあげる。
！
フランソワは話ながら力強く静乃の腕を捻りあげる。
ふふふ、痛くて抵抗出来ないでしょ？
そうしたら手首に拘束バンドをつけて完成。
相手がここで抵抗を諦めればそのまま足首も固定、諦めなければ脇腹に思い切り蹴りをぶち込む。
J'ai bien compris(おわかり？)
手足を拘束され転がされた静乃を見下し、優雅に微笑みながらそう言うフランソワ。
…Oui J'ai bien compris(わかりました)
essayer(やってみます)
静乃はそんなフランソワの態度など全く意に介さずそう言った。
ではまず相手を倒すまでを反復練習！
静乃と芽依、サーシャとナターシャが組んで訓練が始まった。
