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静乃と新治 第一部 ~初めての情事 前篇

リムジンが屋敷に着く頃には二人はすっかり身支度を整え、何事もなかったように後部座席から降りて来る。

玄関では「奥様」たちと迎えのメイド達が整列して龍之介を出迎える。

静乃は運転席から降りてきた新治とともにリムジンのところで深々とお辞儀をし、龍之介を見送る。

龍之介が屋敷に入るのを見届けると新治は静乃に話しかけた。

ねぇ静乃さん。

静乃さんってその…

ご主人様と…

えっ?何故?

いや…その…運転していた時に車が不自然に揺れたから…

揺れた?

どんな風に?

えっと…リズミカルにユラユラと…いや、多分気のせい。

ふふふ、変な人。

何かいやらしい事でも考えていたんでしょ?

えっ!そんな事ないよっ!

新治は心を見透かされて焦って否定した。

可愛い♪ムキになっちゃって。

ねぇこれからガレージに食事を届けるのだけど少し待っててくれる?

あ、ああ。

そう言うと静乃は屋敷に一旦入った。

あんなに可憐な静乃がいやらしいことをする筈がない。

一瞬でも静乃を疑ったことを新治は後悔した。

お待たせ~!

ほどなくして静乃は戻って来た。

手には2人分の食事を持っている。

それは?

他の運転手さんは先に他の娘が食事を届けたから、これは私とあなたの分よ。

私だってずっとあなたと一緒にいたんだから夕飯まだなのわかるでしょ?

そ、そうだよね。

新治は努めて冷静に返事をしたつもりだが声は完全に上ずっていた。

この美しい静乃と二人で食事…

ガレージにつくまでアクセルを踏み間違えないよう、新治は意識を集中した。

ねぇお部屋に上がってもいい?

ガレージに着くと静乃がいつもの屈託のない笑顔で新治に尋ねる。

もちろん新治に異論などある筈がない。

静乃をドアの前で待たせて大急ぎで部屋を片付け静乃を招き入れる。

テーブルに向かい合って食事している間も話はうつろ、静乃の一挙一動に心臓は高鳴りっぱなしであった。

さて、そろそろ戻るね。

食事が終わってしばらくした頃、静乃が切り出した。

時計を見るともう0時を回っている。

そ、そうだね。

何とか引き留められないかと思案したが女性経験のない新治は相槌を打つのが精一杯であった。

静乃は二人分の食器を持ち新治に部屋のドアを開けてくれるようお願いする。

新治が部屋のドアを開けようとドアの前に立っている静乃とすれちがった時、
なんとも言えない良い香りがして、思わず立ち止まる。

見つめ会う二人、静乃は両手に食器を持ったまま、背伸びして新治に軽く口づけをする。

早く開けて♪

静乃のその言葉を新治は聞かず、静乃を抱きしめようとする。

ダ~メ!

静乃は甘えた声で、だが毅然と新治の行動を制する。

ふふふ、私としたい?

静乃は悪戯っぽく尋ねる。

えっ?いやあの…そういういやらしい気持ちではなく…

じゃあ質問を変えるわ。

私のこと好き?

好きでなければこんなことしないよ。

照れ屋さんね、もう一度聞くわ。

私のこと好き?

す、好きだよ!

ふふふ、ありがと、私もあなたのこと好きよ。

私とHするのはダメだけど…

静乃は持っている食器を足元に置き、新治の前で膝立ちになる。

気持ち良いことしてあげるね。

そう言うと新治のズボンのチャックを降ろす。

いきり立った陰茎が静乃の目の前に飛び出た。

あらあら元気ね、もう期待で一杯に脹れちゃってるわ。

静乃は目を細め、新治の陰茎を手で撫でる。

静乃は新治のズボンを脱がしながら、上着も脱ぐよう催促する。

あ~!いやらしい、一人でビンビンになって全裸だなんて恥ずかしくないの?

静乃はクリッとした瞳を更に見開き、上目使いでキラキラした目を新治に向けながら聞く。

は、恥ずかしいよ…

新治が勃起した陰茎を隠そうとすると、頭の上で手を組むよう、静乃に命令される。

新治は羞恥心を感じるより、その女王様然とした静乃の態度に興奮した。




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